会計ソリューションを購入する際のデータセキュリティの重要な役割
※本ブログ記事は、US本社が2024年7月15日に発行したBlackLine Blogの日本語翻訳版です。原文はこちらをご覧ください。
情報セキュリティ、データセキュリティ、サイバーセキュリティの違いとは
情報セキュリティ、データセキュリティ、サイバーセキュリティの違いを理解するには、デジタル資産や情報資産の保護という広い観点において、それぞれの用語がどのように位置づけられるかを認識することが役に立ちます。
情報セキュリティ (InfoSec) は、デジタルか物理的かを問わず、あらゆる形式の情報の保護を含む広義の用語で、情報の機密性、完全性、可用性を確保することに重点を置いています。 InfoSecプロセスの例には、セキュリティポリシーとリスク管理フレームワーク、従業員のトレーニングと意識向上プログラム、物理的セキュリティ管理 (アクセス バッジ、監視など)、ファイアウォール、侵入検知システム、データ損失防止などのセキュリティ管理が含まれます。
データセキュリティは、特定のデータセットを不正アクセス、破損、盗難から保護することに重点を置きます。これにはデータベースやファイルなどの細かいレベルでデータを保護するための対策やプロセスが含まれ、暗号化、アクセス制御メカニズム(役割ベースのアクセス制御など)、データマスキング、バックアップおよびリカバリソリューションなどの保護が含まれます。
サイバーセキュリティは、特にシステム、ネットワーク、デジタル デバイスをサイバー攻撃から保護することを目的としています。これはデジタル世界で発生する脅威に対する防御に焦点を当てた InfoSec のサブセットです。保護にはファイアウォールや侵入防止システム、マルウェア対策、エンドポイント保護、ネットワーク セキュリティの実践 (安全なネットワーク アーキテクチャ、セグメンテーションなど) が含まれます。
経理財務部門にとって、なぜデータセキュリティとサイバーセキュリティが重要なのか
経理財務部門とその取引先にとってセキュリティは最も重要であり、財務データを侵害から保護し、コンプライアンスを確保し、詐欺やその他の脅威から保護することを目的としたポリシー、テクノロジーと実践の強固なフレームワークが必要です。
データの侵害やサイバー脅威が迫りくる今日のデジタル時代において、ソフトウェアソリューションのセキュリティと信頼性を確保することの重要性は、どれだけ強調してもしすぎることはありません。企業が業務をソフトウェアに依存する傾向が強まる中、リスクを効果的に評価し、軽減する仕組みを整えることが不可欠です。
BlackLineのCSIO(最高情報セキュリティ責任者)であるJill Knesek氏は、次のように指摘します。
「あらゆるものがオンラインとクラウド上にあるため、非常に多くの脆弱性があり、ハッカーがデータにアクセスする機会がたくさんあります。機密データに貴重なデータ。ハッカーが侵入した企業のそうしたデータが売買されるダークウェブが存在しています。」
企業はデータを保護するためにできる限りのことを行う必要があり、その中にはベンダーのセキュリティを綿密に調査することも含まれます。
BlackLineの安全性
BlackLineは、世界で最も革新的な大企業の財務データを扱っています。当社がお客様に提供するデータの中核は正確さであり、そのためにはセキュリティを重視し、お客様のデータの安全を確保することは必要不可欠です。
BlackLineは、お客様にとって最も重要で価値のある財務データに関して、当社と当社のプラットフォームが信頼されていることを強く認識しています。統合された包括的で柔軟かつ拡張性のあるソリューションを提供し、企業が未来に対応した経理業務への扉を開くことを支援するベンダーとして、お客様のサプライチェーンの一部を担い、企業の中で情報とアプリケーションの下流に位置しています。データセキュリティに関して、他社が最低限の要件を満たしているのに対し、私たちはセキュリティに関する様々な追加要件をクリアし、他社を凌駕しています。
Knesek氏は「私たちは、お客様のサプライチェーンにおいて、強力で信頼のある役割を担っていることに誇りを持っています。」と述べています。
BlackLineが提供するセキュリティ
BlackLineは、どの競合他社よりも多くのセキュリティ認証を取得しています。
世界的に権威のある認証(SOC1、SOC2、ISO認証)やレポートを提供し、第三者である公平な監査機関によって検証・監査されており、さらに、セキュリティプログラムの一環として、セキュリティ管理、コンプライアンス、ガバナンス、業務内容を検証しています。
BlackLineのソリューションはすべてクラウド上にあるため、クラウドセキュリティの実装が強固であることをお客様に理解してもらいたいと考えています。同様に個人を特定できる情報が確実に安全に保管されていることも重要です。
私たちは、以下のような世界トップクラスのセキュリティをお客様に提供できることを誇りに思っています。
- 外部機関による独立した監査とリスク管理
- 顧客のペネトレーションテスト
- 25 年以上の経験と数多くの受賞歴があるトップクラスの CISO
- SOC 2 Type 2 認証および ISO 27001 認証を取得したトップクラスのデータセンターおよびホスティング環境とのパートナーシップ
- 取得している認証
- SOC 1 Type22、SOC 2 Type2、SOC 3 レポート
- ISO 27017 (クラウドセキュリティ)
- ISO 27018 (クラウドプライバシー)
- ISO27701(個人情報管理)認証取得
- ISO27001(情報セキュリティマネジメント)
- ISO 27701(個人情報管理)
※BlackLineのセキュリティインフラの詳細はこちら(USサイト)をご覧ください
SOCレポートのType1とType2の違い
さらに詳しく説明するために、これらのレポートが非常に重要である理由について、いくつかの情報を以下に示します。
Type1のSOCレポートは、特定の時点における組織の統制環境のスナップショットを提供し、主に統制の設計に焦点を当てます。これは、統制の構造や背後にある意図に関する貴重な洞察を提供する一方で、時間の経過を伴う運用上の統制の有効性に関して包括的に理解するには不十分です。
一方、Type2の2 SOC レポートは、通常 6か月から1年にわたる特定期間での運用における統制の有効性を徹底的に評価します。
この包括的な評価によって、設計に関する考察にとどまらず、統制が実際にどの程度適切に実装され、維持されているかについて貴重な洞察を得ることができます。
ソフトウェア購入時にType2のSOCが重要な理由
次にソフトウェアソリューションを購入する顧客にとって、Type2のSOCレポートが非常に重要である理由をいくつか紹介します。
リスクの軽減:
Type2のSOCレポートは、組織の効果的なリスク管理能力をより強固に評価します。長期的な運用時での統制の有効性を評価することで、顧客はより多くの情報に基づいた意思決定を行うことができ、潜在的な混乱やセキュリティ侵害の可能性を低減することができます。
継続的な保証:
今日の急速に進化する脅威の状況では、1 回限りの評価では十分ではありません。Type2の SOC レポートは、長期間にわたって統制の有効性を監視することで、継続的な保証を提供し、ソフトウェアプロバイダのセキュリティとコンプライアンスへのコミットメントに対する信頼と信用を高めます。さらに、報告書の作成日以降に、統制に関して変更や障害がないことを確認するために、ブリッジレターを提供することができます。ブリッジレターは通常、報告書作成後、毎月発行されます。
規制の遵守:
規制の要件がますます厳しくなる中で、コンプライアンスの実証は不可欠です。Type2の SOC レポートによって、監査とコンプラアンスをよりスムーズに徹底することができます。
ベンダーの説明責任:
Type2のSOC レポートを要求することで、統制の有効性とアプリケーション、およびセキュリティの一貫性は交渉の余地のないものであるという明確なメッセージをソフトウェア ベンダーに提示することができます。このスタンスを明確に示すことにより、ベンダーは強固な統制環境に投資するようになり、説明任を果たす文化が醸成され、継続的な改善が促進されます。
ソフトウェアソリューションを購入する際にType2の SOC レポートを優先することは、投資を保護し、運用上の回復力を維持し、リスクを効果的に軽減するために不可欠です。Type2のSOCが提供する深さと信頼性を要求することで、企業は複雑化するデジタル環境の中で、十分な情報に基づいた意思決定を行い、データを確実に保護することができます。
サイバー攻撃から企業の財務情報を守る
Knesek氏は警告します。
「サイバー攻撃やサプライチェーン攻撃はなくならない。ハッカーはますます賢くなるばかりです。」
残念なことに、これからも世界ではさまざまな業界で、データ漏洩のニュースが流れ続けるでしょう。
しかしKnesek氏は、次のようにも締めくくります。
「BlackLineでは、ソリューションへの投資と同様にセキュリティへの投資も継続して行っています。お客様のデータを安全に保つことに重点を置いた専門のセキュリティチームを擁し、新たな脅威や課題、懸念を理解するためにお客様と協力しています。BlackLineはデジタルトランスフォーメーションを成功させるためのパートナーであり、経理財務部門に活気とパワーを与え、より良い方向へ導き、データを安全に保つことにコミットしています。」
<ライター>
Hilary O'Brien
BlackLine