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経理は「経営の羅針盤」―何のための生産性向上か?今その意味を考える理由

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「テクノロジスト」という言葉をご存じでしょうか。現代経営学の生みの親と言われるドラッカーが“ナレッジワーク(知識労働)に重心を置きながら、マニュアルワーク(肉体労働)も行う人”を指す言葉として1990年代の著作の中で紹介しています。

経理という職種はどうでしょう。会計の専門知識と経理の実務能力が求められるのでテクノロジストに該当します。なぜこんな話から始めたかと言うと、テクノロジストである経理の生産性向上を実現させる上で、この2つのワークを関連付けて語る必要があるからです。

ナレッジワークとマニュアルワークの生産性向上の違い

ナレッジワークとマニュアルワークとでは生産性を計る方法も生産性を向上させるポイントも異なり、経理の生産性向上の取り組みは作業効率だけでなく、ナレッジワークの生産性の観点での施策や評価も重要です。

一般にマニュアルワークの生産性は量によって計ることができます。例えばPCの生産工場では一台あたりの生産にかかる時間が生産性を計るひとつの指標になります。一方、ナレッジワークは量ではなく質によって、そのアウトプットが評価されます。

したがって、マニュアルワークは機械やコンピューターの導入が生産性の向上に直結する場合が多く、工場への組み立てロボットの導入による生産量が増加などは顕著な例です。しかし、この場合も単にある工程にロボットを導入するだけではなく、各工程の生産能力のバランスを考慮した生産手順をデザインすることで工場全体の生産効率を高めることはナレッジワークであり、デザインの良し悪し(質)が生産性の向上に大きく影響します。決算業務でもこの考え方は当てはまります。

ナレッジワークを変革することで決算業務全体が変わる

下図は決算の業務プロセスにBlackLineの適用範囲と該当するモジュールを示したものです。

BlackLineを利用した決算業務プロセス.jpg

勘定照合という業務を例にすると、会計システムの勘定残高を、第三者が発行した書面(例:銀行の残高証明書)や他のシステムから出力した帳票(例:固定資産台帳)、Excelで作成した管理表(例:保証金の管理表)などと照合し、一致不一致を確認する作業はマニュアルワークです。一方、不一致となった場合の調査や修正や、一致した場合も取引の内容に対する勘定科目の妥当性の判断(例.修繕費 or 資本的支出)が必要で、それらは経理の専門的な知識や経験、ノウハウを必要とするナレッジワークです。

勘定照合においてBlackLineは照合作業の自動化によってマニュアルワークとしての生産性の向上を実現し、決算担当者が判断や調査に必要な時間を十分に確保することで、ナレッジワークとしての生産性の向上(質の向上)に貢献します。

さらに決算の業務プロセス全体について言えば、抜け漏れのない、かつ開示日程をキープできる手順書の作成や担当者の配置、決算期間中の進捗や負荷状況の管理はナレッジワークであり、BlackLineでは以下に例示のポイントで決算業務全体の生産性の向上に貢献します。

  1. 決算プロセスの進捗や負荷状況の可視化

  2. 決算の各タスクの実行の履歴、関連するドキュメントやデータファイルなど決算業務に関連する情報の一元管理

  3. BlackLineを介した社内や社外(監査人等)とのコミュニケーション

この場合の生産性向上の成果としては、決算プロセスの中でのボトルネックの解消による決算の早期化、業務負荷の平準化による残業時間の削減、ガバナンスの強化、BCP対策の強化(リモート決算、リモート監査の促進)などが期待されます。

経理の生産性向上が進まない企業の特徴

経理業務で生産性向上を議論する際、効果として真っ先に焦点が当たるのが経理業務の工数削減です。工数削減はマニュアルワークの自動化によって実現可能ですが、一般に自動化のためのツールの導入コストを賄えるほど、その金額的な効果は大きくありません。

経営者が経理に最も期待するのは経理業務の工数削減ではないことは様々な調査機関によるアンケート結果を見ても明らかなのに、なぜか具体的なシステム導入の話になると、直接的な定量効果を求めがちです。

生産性向上で経営が期待する経理の役割

パナソニックや花王では経理が果たすべき役割として「経営の羅針盤」という言葉が使われています。それは、“会計の専門的な知識”と“経験”と“情報”を活用し、経営層や事業ラインとのコミュニケーションを重ねることで初めて実現することです。

経理がその役割を果たす上で重要なのはナレッジワークの生産性の向上です。多くの企業においてマニュアルワークの生産性向上は早急に実現すべきことですが、ナレッジワークの生産性向上のための必要条件にすぎません。

BlackLineは決算業務におけるマニュアルワークの自動化を促進し、ナレッジワークの生産性を高めるために、必要な情報と人へのアクセスを容易にし、暗黙知を形式知に変え(標準化・見える化)、グループ全体の最適な決算プロセスの実現を支援します。そして、経理財務部門が「経営の羅針盤」となるために、経理財務の変革を「決算」から支えます。

<ライター>

yakata.jpgのサムネイル画像ブラックライン株式会社
ファイナンシャルエキスパート
屋形 俊哉