BLACKLINE

ブログ

BlackLine利用経験者が語る!経理実務のDX体験談

実は弊社には、以前の職場でBlackLineのユーザーだったという社員が何名かいます。担当していた業務範囲は様々ですが、彼らに共通しているのは「BlackLineが日本企業の経理財務部門で働く方々にきっと役に立つことができる」という確信にも近い“想い”です。そこで、比較的最近までユーザーだった二人の社員(※)に、当時の様子を思い出してもらいながらBlackLineの使い方や仕事の進め方の変化、効果などをインタビューしました。元ユーザーであり、現在弊社の社員として多くの経理財務部門の状況を見ている二人だからこそお伝え出来るポイントを赤裸々にお伝えします。

※スピーカー

Kugimoto Ogasawara.jpg
【左】釘本(Customer Success Manager):前職と前々職で経理部門の管理者として利用。前々職ではBlackLineの導入も経験。
【右】小笠原(Implementation Consultant):前職の外資系医療機器メーカーで経理担当者としてBlackLineを利用。

二人のBlackLineを利用していた業務範囲

-BlackLineで使っていたモジュール(※2)と業務内容を教えて下さい-

小笠原:
モジュールは勘定照合とマッチングを使っていました。勘定照合はすべてのBS勘定に、マッチングはAPとARに使っていました。JD Edwards というERPを使っていましたが、決算時の為替換算差がGLにしか記帳されないので、マッチングを使って差異の内訳を自動生成していました。同じERP上のデータなので、
その他の理由で差異が発生することは、ほとんど無かったと思います。

釘本:
前々職は小笠原さんと同じ会社で、管理者としてダッシュボードを使って勘定残高の照合作業や承認の進捗をチェックしていました。前職の会社では勘定照合とマッチング以外に、ERPで入力された仕訳データをBlackLineに連携させ、BlackLine上で承認をしていました。

※2:BlackLineのモジュールについて https://www.blackline.jp/platform/

ユーザーとして実感した効果

-使っていて便利なところ、良かったと思ったところは?-

小笠原:
データがきれいで検索性が高く、レスポンスも早くて使い勝手が良いと感じました。それから、外資系の会社でSOXの厳しい内部統制に従っていたので、前々職の会社よりも確実に業務量が増えていたにも関わらず、決算自体は早く締まっていました。

-なぜ、早く締まっていたのでしょうか-

小笠原:
前々職ではTBをダウンロードして目検でチェックしていましたが、この作業は不要でしたし、すべてのBS勘定を月次でチェックしていたので、四半期決算で初めてチェックする勘定科目がなくなり、四半期単位で考えると決算作業が前倒しで出来ていた印象です。

釘本:
BlackLineの導入前は残高がゼロで動きがなくても、補助簿の残高を印刷し、GLの勘定残高のスクリーンショットを添付して承認という作業をしていましたが、BlackLineではそういう勘定科目は自動承認となり、作業が省力化され、紙も減少しました。

-その他に何か印象に残っていることは?-

小笠原:
実は私が入社した翌月から前任者が急に入院することになったのですが、BlackLine上に業務の手順書や過去の業務履歴が保管されているので、特に混乱なく業務を遂行することが出来ました。BlackLineの適用範囲は広かったとは言えませんが、それでも標準化が進んでいたと思います。それと、毎月、全BS勘定で勘定照合を実施していたからだと思うのですが、過去から引き継がれた内容不明な勘定残高がなくて、帳簿がクリーンでした。

釘本:
たった2つのモジュール(+ダッシュボード)でも効果があったので、もっと他のモジュールも含めて使いこなしていれば、もっと効率化が進んでいたと思います。

監査対応の変化

-BlackLineは会計監査にも使っていましたか?-

小笠原:
前職の会社に入社当時はBlackLineのIDを監査人に付与しておらず、

  • BlackLineの勘定科目の一覧画面を監査人に提示
  • 照合結果や内容に関して監査人から問合せがあったものに対して、BlackLineに保持されている照合結果の内容や関連資料を監査人にメール

という対応でしたが、その後、監査人からの催促もあって監査人にIDを付与しました。当初のプロセスでも監査人からの質問対応は効率化されていましたが、IDを付与してBlackLineに直接アクセスしてもらうようになってからは、監査人からの依頼自体が減り、資料の準備工数も減少しました。

BlackLineの導入作業について

-釘本さんは前々職ではBlackLineの導入も経験していると聞きました-

釘本:
USの親会社ですでにBlackLineを導入していて、これをグループ会社に展開する中で日本法人にも導入されました。BlackLineの“導入“といってもUSのBlackLine社が実施しているWebinarがトレーニング替わりで、その他にPowerpointの資料がいくつかあるくらいで、日本側で何かプロジェクトが走ったということはなかったです。最初の月次決算は従来のプロセス(紙での承認)とBlackLineと並行で業務を進め、翌月からはBlackLineのみで決算しました。

-たったそれだけの準備で大丈夫だったのでしょうか?-

釘本:
従来の手順が大きく変わったわけではないですし、部分的に自動化が進み、過去情報の検索が圧倒的にやりやすくなり、特にトラブルもなくポジティブな声が多かったです。

内部統制での効果

-内部統制の観点ではいかがでしょうか?-

小笠原:
目検によるチェックがないですし、自動承認の勘定科目などもあって、決算業務での抜け漏れが減少したと思います。

釘本:
承認行為を紙でやっていた頃は手許のExcelファイルで承認の有無をチェックしていましたが、ダッシュボードを見れば進捗状況が一目瞭然で、押印作業が要らないし、管理工数も減って、抜け漏れもなかったですね。それから、バックデートでの修正作業が出来なくなったので、内部統制が強化されたと言えます。

リモートワークへの寄与

-リモートワークの観点ではどうでしたか?-

釘本:
コロナ禍の最中にBlackLineを導入済の前職の会社に転職したのですが、この会社はコロナ対策が厳格で、入社してからずっとリモートワークで、1年未満の短い在籍期間で、オフィスに出社したのは、わずか半日でした。

-それで、よく経理部門の管理者の仕事が回りましたね-

釘本:
はい、業務に支障を来すことはなかったですね。

最後に

小笠原:
“使い倒さないと宝の持ち腐れ”と、ぜひお客様に言いたいです。私は今、Implementation Consultant として、契約いただいた範囲のモジュールが想定通りに機能するように実装することが第一ではありますが、現場のユーザーが、自分のように「今使っている範囲以外のことは何も知らない」ということにならないようにしたいと思います。

釘本:
BlackLineの機能や使い方について、既存ユーザーに対しても、もっと発信する必要があると思います。前職でもUSの本社では「経理はどうあるべきか」という議論はよくあって、これからは自動化をもっと進めると言いながら、実際にはBlackLineはほんの一部の機能しか使っていない。そういう点では本社の役割も大事ですが、我々ももっと既存ユーザーに対する情報発信や提案が必要だと、今のポジションになって強く思います。

<ライター>

yakata.jpgブラックライン株式会社
ファイナンシャルエキスパート
屋形 俊哉

お気軽にお問い合わせください

TEL.03-4540-4310

営業時間 9:00 - 17:30 お問い合わせ